初恋マニュアル
まさかそんな返事が返ってくるとは思わなくて、おどろいた。
いつもみたいに仲のいい二人のエピソードが聞けると思っていただけに、なんだか気まずい。
「お互い、環境が変わったからねぇ?私も高校に入って部活はじめちゃったし、ゆうくんも就活で忙しいみたい」
肩をすくめておどけてみせながら、愛里はその話題をさけるように夏帆ちゃんを呼んだ。
振り向いた夏帆ちゃんとふざけあう愛里を見ながら、すごく複雑な気分になる。
もしかしたら、あまりうまくいってないのかもしれない。
でも、もしそうだとしても、今までなら全部私に話してくれてたのに……
神社のそばまで来ると、両側に出店がたくさん並んでいた。
手前にあったヨーヨー釣りの出店に目をつけた夏帆ちゃんと愛里が、張りきって水槽の前を陣取ってる。
私と由宇ちゃんはその少し先にあった、わたあめの機械に目をうばわれていた。
「美羽ちゃん。さっきはありがとね?」
二人並んでクルクルとわたあめが箸に巻きついていくのをながめながら、由宇ちゃんが愛里たちに聞こえないくらいの声でお礼を言ってくる。
いつもみたいに仲のいい二人のエピソードが聞けると思っていただけに、なんだか気まずい。
「お互い、環境が変わったからねぇ?私も高校に入って部活はじめちゃったし、ゆうくんも就活で忙しいみたい」
肩をすくめておどけてみせながら、愛里はその話題をさけるように夏帆ちゃんを呼んだ。
振り向いた夏帆ちゃんとふざけあう愛里を見ながら、すごく複雑な気分になる。
もしかしたら、あまりうまくいってないのかもしれない。
でも、もしそうだとしても、今までなら全部私に話してくれてたのに……
神社のそばまで来ると、両側に出店がたくさん並んでいた。
手前にあったヨーヨー釣りの出店に目をつけた夏帆ちゃんと愛里が、張りきって水槽の前を陣取ってる。
私と由宇ちゃんはその少し先にあった、わたあめの機械に目をうばわれていた。
「美羽ちゃん。さっきはありがとね?」
二人並んでクルクルとわたあめが箸に巻きついていくのをながめながら、由宇ちゃんが愛里たちに聞こえないくらいの声でお礼を言ってくる。