初恋マニュアル
「みんなともそんな風に話せば、仲良くなれると思うよ?ま、男子はまたちがった問題なんだろうけどね?」
そっか……私が愛里としか話さないの、きづいてたんだ。
「テニス部の女子とは仲良くなったみたいだしね?」
三浦くんは、ニコッと笑いながら、私の目をのぞきこんでくる。
なんだか全部見透かされてるような気がして、私は思わず掛け布団を鼻まで上げた。
きっと、由宇ちゃんと夏帆ちゃんのことを言ってるんだろう。
たしかにあの夏祭りの日から、彼女たちとは愛里を交えて何度か会った。
いつも愛里と二人でばかりいた私は、たくさんの人と遊ぶのって楽しいんだなって思い始めてた。
三浦くんは、いつもそんな私の変化に気づいては、なにかと気にかけてくれる。
前から思ってた。なんでこんなに私を心配してくれるんだろう?
「なんで……」
気づいたら、口からポロリと言葉がもれた。
「なんでいつも……そんな風に私のこと気にかけてくれるの?」