初恋マニュアル
それから自分のひざに顔をくっつけてボソッとつぶやいた。
「今回のことで、おあいこかな?」
「え?」
「あたしもゆうくんのこと言えなかったし。美羽にいじわるしちゃったし。それに……」
「それに?」
「仲直りのきっかけ作ってくれたのは美羽だしね?」
ひざにつけていた顔をクルッとこちらに向けて、てれくさそうに笑う愛里。
私はまた泣きそうになった。
やっぱり愛里が好きだ。
けんかなんかしたことなかったから不安で、きらいになりそうなときもあったけど、またこうして普通に話せることが、こんなにもうれしい。
仲直りできたことにホッとして、壁にかかっている白くて丸い時計をなにげなく見ると、もうすでに時刻は8時を回っていた。
「あ!私そろそろ帰らなきゃ」
あわてて腰をあげる。
こんなにおそくなると思ってなかったから、お母さんにもなにも言ってきてない。
「今回のことで、おあいこかな?」
「え?」
「あたしもゆうくんのこと言えなかったし。美羽にいじわるしちゃったし。それに……」
「それに?」
「仲直りのきっかけ作ってくれたのは美羽だしね?」
ひざにつけていた顔をクルッとこちらに向けて、てれくさそうに笑う愛里。
私はまた泣きそうになった。
やっぱり愛里が好きだ。
けんかなんかしたことなかったから不安で、きらいになりそうなときもあったけど、またこうして普通に話せることが、こんなにもうれしい。
仲直りできたことにホッとして、壁にかかっている白くて丸い時計をなにげなく見ると、もうすでに時刻は8時を回っていた。
「あ!私そろそろ帰らなきゃ」
あわてて腰をあげる。
こんなにおそくなると思ってなかったから、お母さんにもなにも言ってきてない。