初恋マニュアル
いつも逃げ腰だった私の変わらない気持ちに、愛里は力強い言葉をくれる。



「うん、ありがと」



なんでかわからないけど、愛里に自分の気持ちを話してるうちに、勇気がわいてくるような気がした。


こないだまで、自分の気持ちをかくして、殺して、友達としての位置をこわさないようにごまかしてたのに……


不思議と、三浦くんにこの思いを伝えたいって思ってる自分がいる。


13年間生きてきて、一番の決断。



「愛里」



「なに?」



「決めた。私、三浦くんに告白する」



「えぇっ!」



よっぽどおどろいたのか、愛里は飛び起きて私の顔に自分の顔をグイッと近づけた。



「本気!?」



暗闇でもわかるくらい、愛里の顔はビックリしてて、なんだかすごくおかしくなる。
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