初恋マニュアル
それと、お兄さんが亡くなったことが、何か関係あるんだろうか?
「春休みに入ってまだ夜遊びばっかりしてる孝弘くんのことを、あの人お母さんに相談されてた。だからあの日、俊弘は孝弘くんを探しに行って……」
一旦そこで言葉を切ると、お姉さんは唇を噛み締めた。
「その途中で……事故にあったの」
そ…んな……それじゃあ、三浦くんは自分のせいだって思うはず。
お兄さんが死んだのは自分が夜遊びしてたせいだって……
「バイクにはねられて……即死だった……あのとき、誰もが自分を責めたの。相談したお母さんも、引き止めなかった私も、そして孝弘くんも……ボロボロだった……家族みんなが……」
早苗さんは当時を思い出したように、眉間にシワを寄せ、涙をこらえていた。
だれが悪い訳じゃないのに、みんなが自分を責めるなんて……
もしかしたら三浦くんのせいだって、お母さんや早苗さんも一度は思ったかもしれない。
自分を責めるより他人を責めた方が楽だから。
口には出さなくても、三浦くんなら微妙に感じ取ってしまいそうだ。
「孝弘くんは学校に行かなくなって……ずっとお母さんのそばについてあげてた。私のところにも何度も顔を出して、さみしくないように気をつかってくれてて……それでもあのころは学校に行かない孝弘くんを気にしてあげる余裕が私にもお母さんにもなかったの」
「春休みに入ってまだ夜遊びばっかりしてる孝弘くんのことを、あの人お母さんに相談されてた。だからあの日、俊弘は孝弘くんを探しに行って……」
一旦そこで言葉を切ると、お姉さんは唇を噛み締めた。
「その途中で……事故にあったの」
そ…んな……それじゃあ、三浦くんは自分のせいだって思うはず。
お兄さんが死んだのは自分が夜遊びしてたせいだって……
「バイクにはねられて……即死だった……あのとき、誰もが自分を責めたの。相談したお母さんも、引き止めなかった私も、そして孝弘くんも……ボロボロだった……家族みんなが……」
早苗さんは当時を思い出したように、眉間にシワを寄せ、涙をこらえていた。
だれが悪い訳じゃないのに、みんなが自分を責めるなんて……
もしかしたら三浦くんのせいだって、お母さんや早苗さんも一度は思ったかもしれない。
自分を責めるより他人を責めた方が楽だから。
口には出さなくても、三浦くんなら微妙に感じ取ってしまいそうだ。
「孝弘くんは学校に行かなくなって……ずっとお母さんのそばについてあげてた。私のところにも何度も顔を出して、さみしくないように気をつかってくれてて……それでもあのころは学校に行かない孝弘くんを気にしてあげる余裕が私にもお母さんにもなかったの」