初恋マニュアル



「いーや、美羽ちゃんは悪くない!悪いのはあいつらだ!」



夏帆ちゃんもそう言ってはくれたけど、やっぱり愛里は私のミスを指摘する。



「そうはいっても、男子なんて子供じゃん。あんだけ流行ってたらちょっとは自分もやられるかもって可能性考えないと」



「……うん、今日体育なかったから忘れてた」



「でもほら、美羽ちゃんは部活も入ってないし、忘れちゃっても仕方ないよ。ああは言ったけど、羽生のいうとおりやる相手考えろって感じー」



夏帆ちゃんが口をとがらせながらそう言ってかばってくれると、愛里もようやくそれもそーだね?と納得してくれた。


愛里の言いたいことはわかる。


あんな風になるのはわかりきってるんだから、もっと自分のことは自分で守れってことだ。


今回はたまたまみんながいてくれて、羽生くんも助けてくれたけど、一人だったらと思うとゾッとする。


もっとおおごとになって親とか呼びだされたりしたらやだもん。

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