初恋マニュアル
「そうかな?」
「そうだよ!」
「お前もまんざらでもないんだろ?結構ちょっかい出してるしさ」
「そうそう、体育祭のときも一緒に走ってたじゃん」
「あ!あんときお前、須藤に呼ばれてなかった?すげーうらやましいと思ったんだよなぁ」
「ちょっかいって、そんなんじゃないよ。それに体育祭のときだって、たまたま俺の名前に数字が入ってたからだし」
「まあ、そうだけどさ。でも手とかつないじゃって、あれ、お前じゃなかったらすげーうわさになってたんじゃね?」
「たしかに!孝弘なら、あるあるって思ったもんな?お前、ほんと人がいいっつーか天然つーか」
「まあ、だからその丸山?も、お前とは話すんだろうけどな?」
「それはどうだかわかんないけど、ただ、なんか見てると面白いんだよね?なんていうか、一生けんめいで」
「なんだよ、それ?一生けんめいが面白いのか?」