あなたが一番大好きです
私ももう出なきゃっ!!朝から会えない!!



私はカバンを持って慌てて家を出る。



少し走ったところにいつも見ている背中を見つけた。




その背中は、私を振り向くことなくスタスタ歩く。





良かった、間に合った…。





朝早く起きて、この人の後ろを歩くのが私の日課。




私の前にいる人は、松橋 拓也(まつはし たくや)。私が片思いしている人。




私と拓也は、小学校一年生から仲良くなった。最初は、意地悪でキライだった。でも、時々見せる優しさにいつの間にか惹かれていつの間にか恋に落ちた。




でも、今はもう高校二年生。小中高同じなのに想いを告げられない。むしろ、友達すらもうなっていないかも…。




中学生になった頃から拓也と私はどんどん距離が離れていった。



小学校までは、言い合いしたり遊んだりすごく楽しくて仲が良かった。




でも、拓也は私のことを忘れたみたいに他の人とつるむようになった。




私も、拓也とはそれっきり話せてない。




それなのに、11年片思いしているのに…。




想いを告げられない…。




想いを告げたいって思っても…。



怖くて、振られるってわかってるから踏み出せないんだ。





だから、想ってるだけで充分。




それだけで、、、いいの。
< 3 / 12 >

この作品をシェア

pagetop