浅葱色の鬼

紅音

同じ時を過ごせたらと

何度思ったことだろう


共に年老いてみたかった



命として、最後の仕事が
大切な人の傷を癒すことになったのは

本当によかった




戦などなければ




私は、としさんと夫婦になれたかな



戦がなければ



誰も怪我をせず、死なずにすんだ




戦なんて、嫌いだ






もっと





一緒にいたかった









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