浅葱色の鬼
惚れっぽい
紅音が原田の家に来た、次の日






「紅音…頼むから、屯所に顔を出せ
いや、出して下さい!」


「なぜだ」


「土方さんが怖くてたまんねぇんだよ!」


「土方… 多分、私じゃなくてもいいぞ」


「は?」


「島原にでも連れて行け」


「んなことねぇよ!
紅音!これは、人助けだ!
このままだと、皆潰されちまう!」


「大袈裟なこと言ってないで
折角、家にいるなら、息子を抱いてやれ
忘れられるぞ」


「え!?茂!父上だぞー!!」


「クスクス 紅音ちゃんうちの人の扱いが
上手やね!」


「そうか?」


「土方さんに会ってきたら?
私は、体調もいいし!」


「俺が屯所まで連れて行く
んで、誰かにここまで送ってもらえ
蒼も寂しがってるぞ!」


「たったの一晩で、蒼が寂しがることはない顔を出しに行くなんて面倒だ
原田 お前が土方の相手をしろ」


「俺で治まるなら、いくらでもするさ!
そうじゃねえから困ってるんだ!
自分の目で見て見ろ!
今日は、山南さんが止めてくれなかったら
朝から皆、使い物にならなくなっていた
鬼だ! ありゃ、本当の鬼だぞ!」


「まあ、大袈裟な クスクス」


「おまさ!お前まで!!」


「紅音ちゃん!見てきてよ!
面白そうじゃない!土方さんが鬼だなんて
うちは、優しい表情しかみたことない!
ねぇ!どんな感じか見てきて!!」


「確かに… 想像つかない」


「おお 見るといいさ」





原田では、説得出来ないと判断したおまさに、まんまとのせられ



翌朝





原田が出勤するのについて行く





「コソッと道場を覗くぞ!」

「わかった」


行き道で、そう話したが


屯所につくと



「てめぇら!!死にてぇのかっ!!
立て!!かかってこい!!」




外まで土方の声が響いていた





「死にてぇのかって、土方さんが
死なせているようなもんだけどな…」


原田が苦笑いで、紅音を見る



「隊士が可哀想だな…」

「だろ!?」





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