クールな王太子の新妻への溺愛誓約
レオンとの結婚を夢見てこの国までやってきたのだ。クレアの記憶が戻る前も戻った後も、レオンはクレアにとって憧れの人。その人との結婚をやめることは、絶対にしたくない。
「それならば、潔くカエルにおなり下さいませ」
興奮するクレアと対照的に、ベティの落ち着き払った様子といったらなかった。
結婚かカエルか。考えるまでもない。クレアは再び横になり、さきほどベティにさせられた体勢へと自らなった。
ベティは満足したかのように口角を上げる。
「ようございました」
「……それで、この後はどうするの?」
クレアは恥ずかしさを押し殺して教えを乞った。
「あとはレオン殿下にお任せいただければ大丈夫でございましょう」
「えっ……?」
カエルの格好さえできれば万事うまくいくというのか。