同居相手はまさかの!?
「…痛!」

(あーあ…頭痛くなってんじゃん。)

彼女は、頭を抑えていた。


多分、酒に弱いんだろう…。


彼女には、もう新しい彼氏がいた。


俺にはもう関係ない。


それなのに、悔しがる自分がいた。


(…何でそんな最低な男のためにあんたが犠牲になってるんだよ…。)


自分でもどうしたかったのか


俺から出た言葉は


「…じゃあ、スッキリする?」


予想外の言葉だった。


「…えーと。…はい?今、何て…?」



彼女はビックリしてポカーンとしていた。

こんな、酒でベロベロに酔っ払ってまで忘れたいなら俺が忘れされてやる…。



「だから、スッキリしたいならする?っつてんの。」


「えっと…。それはどういう…。」 


唖然とする彼女を俺は更に追い詰めた。


「…俺が忘れさせてやろうか?」


「…冗談…。」


…壁ドンまでして。


でもその時の彼女は、顔色が悪くなっていた。


賭けに出たはずが、俺は自分から手を伸ばしていた。


「てか、あんた顔色悪い…。来いよ…。」


そして強引に彼女の手を引っ張っていた。


けど彼女は、俺の手を離さなかった。

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