同居相手はまさかの!?
そしてあたしは試着室に案内された。


「どうぞこちらをお使い下さいね、
フェイスカバーのご使用だけお願いしまーす♡
それでは、失礼しまーす♡」 


シャー


店員さんはカーテンを閉め、そして出ていった。


(本当に着るの…?これ…。)


そして、あたしはワンピースを試着した。


(サイズはピッタリ…。着やすいし肌触りも良いけど…高いよねこれは…。)


そしてあたしは試着を終え、カーテンを開けた。 


「とってもお似合いですよ〜♡」


(…そうなのかな。)


藤堂君はその時、近くで立っていた。


「ど、どう?」


舐め回すようにじっと見ていた。


(うっ…恥ずかしい…あんま見ないで…。)


「かわいいよ、茉莉。」


藤堂君はそう言って、優しく微笑んだ。


あたしはその顔に思わず、ドキっとした。  


(でも…買う訳には…)


その時


「じゃあ、これ着ていくんでお願いします。」


藤堂君がそう言って口を開いた。


「え!?」


あたしは思わず声に出してしまった。


「かしこまりました。今ハサミ持って来ますね〜♡」


店員さんはそう言ってレジに向かった。


「ちょ、ちょっと藤堂君!」


「何?」


いや、何って…


「このワンピース本当に買う気?」


「…そうだけど。」


その時藤堂君は何言ってんだこいつみたいな顔をしていた。


…いや、そんな当たり前みたいに言われても。


「このワンピース3万だよ?肉食べれるよ?」


「だから?」


…この人は金額の把握、してるんだろうか…。


「俺が良いと思ったから買うんだけど?何、不満?」


「ち、違うけど!」


(けどこんな高いの…。)


「じゃあ良いじゃん。」


その時、店員さんが帰って来た。


「お待たせしました〜今、タグ切りますね。」



そう言って服のタグを切った。


「じゃあ、カードで。」


藤堂君はそう言って、カードを店員さんに渡した。





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