同居相手はまさかの!?
【友也side】

俺は、帝王物産から、ネクストヒュージョンで異動しろとあの人からメールが来た。

どういうつもりなのか分からないが、おそらく茉莉の監視をしろ

そうゆう意味だろう。



…ネクストヒュージョンは茉莉の会社だ。


そして俺は帝王物産からネクストヒュージョンに異動になった。


甥を使うなら容赦ない俺の叔父さん…。


だけど俺はあの目的を果たすなら汚い手を使ってまでも

茉莉を落とす。


そして俺は茉莉に異動になった事は言わず、


茉莉の会社に来ていた。


ネクストヒュージョンは帝王物産ほど大きくはないが、


まあ、デカイ。


大手だ。


「…ここが茉莉の会社か…。」


そして俺は荷物を持ち、受付に声を掛けた。


「…今日から営業第2課に異動してきた藤堂ですが…」


「…お待ち下さい」


そう言って、受付は営業第2課にアポを取った。


「…お待ちしておりました。清宮が第3会議室でお待ちです。」


「ありがとうございます。」



そして、受付から場所を聞き俺は第3会議室に向かった。

 

第3会議室に向かうと、清宮課長が座っていた。


「君か!藤堂君とは!待ってたよ!」


この人が茉莉の上司の清宮課長…。


人柄が良く、優しそうな人だった。


「今日からよろしくお願い致します!」


「はは、よろしくね。じゃあ一緒に行こうか。」


「はい。」



そして、俺は営業2課の部署まで案内された。


「全員帰って来たら、君の挨拶をするから。」


「はい」


(…茉莉はいないのか。)


そして俺は、別室で待った。


社員が次々帰って来た後、清宮課長が社員を集めていた。


「皆、ちょっと良いかな?集まってほしい。」


そして社員が清宮課長の前に集まっていた。


「えー…聞いた人もいるかもしれないですが、
今日からうちの営業2課から新しい人が入りました。
藤堂君、前へ…」


そして俺は清宮課長に誘導され、社員の皆に挨拶をした。



「帝王物産から異動して来ました。
藤堂友也です。」


その時

「ええーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」


茉莉がものすごい大声で叫んでた。


…まあ、そうなるだろうな。


言わなかった俺が悪いし…


…いや言えなかったんだ。


茉莉を見て、社員の皆がザワザワしていた。


「どうかした?小野田さん?」


清宮課長に聞かれた時、茉莉はあたふたしていた。



「え?あ、いや…そのし、知り合いに似てまして…す、すみません…。」


茉莉のごまかしさに俺は心の中で笑ってしまった。


…ぷ。


知り合いって何だよ。


俺は、笑わないよう必死に我慢をした。


茉莉は普段クールで凛っとしてるのに、こうゆう時ごまかすのが下手だ。


そのせいで、あの後茉莉は女子社員に俺達の関係を聞かれていた。


「藤堂さんと小野田さんってどうゆう関係なんですか〜??」


(何やってんだよ…茉莉のやつ…)


完全に怪しまれていた。


その時俺は、仕事の内容を清宮課長に聞いていた。


「どうかした?藤堂君?」


「あの…この書類はどなたに渡せば宜しいですか?」


「ああ、それね!忘れてた!小野田さんに渡してくれるかな?」


「分かりました。忘れそうなので今、渡してきて良いですか?」


「ああ、頼むよ。」


「分かりました。」


そして俺は清宮課長から書類を受取り、茉莉達の間に入った。


「小野田さんこれ、お願いします。」


「あ…はい。」


…完全に不自然だ。


目が泳いでる…。


怪しすぎるぞ茉莉…。


顔を上げた瞬間、まるで【出た!!】みたいなリアクションだった…。

俺はゴ○ブリか。


茉莉は完全に今でも【てか?何であたし?】と言いたそうな顔をしていた。


「課長にこの書類を小野田さんに渡してくれって頼まれまして。」


俺はさらっと告げた。


まあ、合ってるしな。


「じゃあ、お願いしますね。」


そう言って、俺は自分のデスクに戻った。


その時


「小野田さん、この書類3万部でコピーお願い。藤堂君にも教えてあげて。」


清宮課長が大きい声で茉莉を呼んでいた。


(マジ!?)


茉莉は分かりましたと言って、課長から書類を受け取り俺の所に来た。


「では…藤堂く…藤堂さん、コピー室に案内しますので来て下さい。」




茉莉は必死にひきつりながらも笑顔を作っていた。 


(…ぷ)


その姿が少し、可愛いと思った。


そして俺達は一緒に、コピー室に向かった。




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