同居相手はまさかの!?
ゴーンゴーン

定時を知らせる音が鳴り、あたしは帰る準備を始めた。


カチ


「よし!終わり!課長、お先に失礼致します!」


「お疲れ様ー。」


あたしは勤怠を切り、会社を出た。


コッコッコ


(ああ…どうしようハロウィン…。出来るだけ丈が長いやつが良いんだけど…でも社長が用意するからなあ…はあ…。)


その時


背の高い黒髪の男性があたしの前を歩いていた。


(あれ…藤堂君だよね?)


一緒に住んでから、藤堂君の事少しだけ分かるようになった。


そして藤堂君を見つけるのがいつのまにか上手くなっていた。


(…藤堂君…)


だけど…。


一緒に住んでるのに…。


今は何故か…。


この今歩いている距離と同じぐらい遠いよ…。


本当の藤堂君はどれなの…?



どの藤堂君が本心なの…?


…分からないよ。


そしてあたしは声を掛けず、そのままの距離を保ち歩いた。


しばらくして家に着いた。


だけど藤堂君はまだ帰っていなかった。


「…藤堂君…」


今まで一緒に仲良くしてたのにどうして…?


気がつけば同居終了まで後1ヶ月…。



だけどあたし達は、前より距離が遠くなってしまった。




そしてあたしはソファに寝転がった。


「…藤堂君。」

そしてそのままあたしは眠りに落ちた。



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