同居相手はまさかの!?
ポクポクポク

お焼香の匂いと、幸せそうに写る母さんの遺影。


だけど、俺はまだ真実を受け止められなかった。


参列者にはたくさんの人が座っていた。


結局親父は、葬式には来なかった。


親族が口々に俺の話をしていた。


「ほら、あの子よ。静江さんの子供。」


「まあ、お父さんは?」


「離婚したんですって」



腫れ物に触るみたいな扱い。


いるだけで居心地が悪かった。


「それじゃあ、親権はどうなるの?誰があの子を引き取るの?」


「ウチは無理よ。子供三人もいるのに」


人が亡くなっているっていうのに、話すのは親権だの、俺の話など。


聞いているだけで気分が悪かった。


そして、葬式が終わった後、


「友也か?」


突然声を掛けられた。


(…誰だ?)


「大きくなったなー友也!前見た時はまだ赤ん坊だったもんな」


ガハハと笑うその男はとても陽気な人だった。


「俺の事知らねえか?まだ赤ん坊だったしな。

俺はお前の母さん静江の弟、つまりお前からすると叔父さんだな」


俺の叔父さん…?


「まあ、世間話はこんぐらいにして単刀直入に言う。
友也、俺の所に来ないか?」

…叔父さんの家に?



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