同居相手はまさかの!?
そして、あたしはボーッと歩いていた。


そしてまたこの家に帰って来てしまった。


あたしにとってはもうここが本当の家になっていた。


今はここに居たくない…。


居たくないのにあたしはまたこの家に帰って来てしまう…。



藤堂君はもうこの家を出たのに…。


あたしがこの家にいたって帰って来るはずなんてないのに…。


カチャ


そしてあたしは、家のドアを開けた。


部屋の中は何も変わっていない。


ただ、藤堂君の荷物だけが全て無くなっていた。


藤堂君がいないだけで


一人だと実感される…。


そしてあたしは藤堂君に渡された鍵を机に置いた。


その時


♪〜♪〜♫


スマホが鳴った。


「藤堂君!」


…なんて期待してしまう。


画面を見ると、葵からだった。


こんな時でもあたしは、電話の相手は藤堂君だと信じてる…。


…本当バカみたいだ。


そしてあたしは電話に出た。





< 232 / 504 >

この作品をシェア

pagetop