同居相手はまさかの!?
「菅原課長!!」


「…え?」



「どうされたんですか…?」


小野田に言われるまで気づかなかった。


「すごく…眉間にシワ寄せていたので…大丈夫ですか?」

「あ、ああ…悪い」


(かっこ悪いな俺…。)


その時、小野田が切なそうな顔をしていた。



「…小野田こそどうした?」



「…え?」



「何か元気ないよな…?」



コーヒーを飲んでいた小野田は物思いにふけ、
寂しそうな顔をしていた。



「あ…えっと…」



(しまった…マズかったか…。)



小野田は困った顔をした後、口を開いた。



「……喧嘩して。彼と…。」


そう言って、コーヒーを見つめた。


俺はその時ピンと浮かんだ。


「…藤堂君か?」


「…え?」


小野田はびっくりしていた。



二人が親しいのは知っていた。



それは、俺がDestinyのスパイだからだ。


いや、正しくは俺の会社happinessの取引先の一つがDestinyで俺の親父と高杉さんが親友だから
と言えば正しいか…。


だから、藤堂の事も最初から知っている。



が…俺は婿入りしたから、藤堂は俺の旧姓が九条である事は知らないはずだ。


俺の任務は、藤堂と小野田を監視する事。


それが俺の役目。


そして俺は、小野田の監視を続けてる…。



だけど、小野田にはそれは言えない。


それが九条グループと切るためのもう一つの条件だったからだ。





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