同居相手はまさかの!?
コッコッコッ

そしてあたしは会社のエントランスに入った。

そして自分の部署に入った。

「おはようございます。」

「おはよう、小野田君。」

課長と社員に挨拶をし、あたしは自分のデスクに座った。

その時

「おはようございます」

藤堂君の声が聞こえた。

そっか…。

家で会わなくても会社で会うんだ…。

声を聞くだけでドキドキしてしまう。

「おはよう、藤堂君」

その時藤堂君と目が合った。

「おはようございます。」

「おはようございます…。」

藤堂君は何もなかったように挨拶をあたしにした。

藤堂君にとってあたしは今はもうただの…同じ社員なだけなんだ…。

線を引かれたんだ。

そして、藤堂君は自分のデスクに座った。

見ちゃだめなのに、あたしはパソコンの画面越しに藤堂君を見てしまう。

その時課長が口を開いた。

「皆ちょっと聞いてくれ。
来週ウチの会社でコンペがある。」

(そっか…もうそんな時期か…。)

藤堂君が移動してきてからもう3週間経っていた。

ウチの会社はこの時期、

ライバル外社ツルハヒュージョンとのコンペがある。

去年はツルハヒュージョンに負けてしまった。

「毎年、このコンペで我々は負けてきた。
何としても今回こそはツルハヒュージョンに勝ちたい。
皆、協力してくれ!」

「はい!」

(今度こそは勝たないと…。)







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