同居相手はまさかの!?
そんな過去があったなんて…。


「…そのせいで、友也の母親は自殺を図ろうとした。」



「…そんな…。」



「慌てて友也が病院に電話をしたから、何とか一命はとりとめた。
それでも危なかったけどな…。
そして母親はしばらくして入院をした。
親父は全く帰って来なくなった。
それから友也は毎日毎日休むことなく、母親につきっきりで看病した。
そんなある日…友也の親父が来たんだ。
…離婚届をもって」


「……」


「ひでぇよな…。今にも瀕死な状態なのにお開幕なく離婚届を突きつけたんだよ。友也の親父。
ほんと、父親としてありえねえよ!」


そう言って森崎君は机をドンと叩いた。


「…それから、友也のお母さんは更に体調が悪化した。
そして、友也はバイトを転々として生活費を稼いだ。
…その頃から友也はあまり病院に行けなくなった。」


どんどん明かされる藤堂君の過去…。



あたしは、聞くたびに胸を締め付けられた。


「…そして…友也の母親は…
最後には…亡くなった。」



「…そ…んな」


「…元々身体が弱かったのに、さらに体調を悪化させた。
その原因は友也の親父とその女だ!
友也の親父は婚活サイトHappinessの社員と不倫してたんだよ!」


…え?


…今…何て言った?


Happiness…?


婚活サイトHappiness


それは私の姉、小野田友莉が働いていた会社だ。

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