同居相手はまさかの!?
そして茉莉はスマホを取り出した。


「茉莉…!」


「…高杉君、あたしはあなたに初めて出会った時、
嬉しかった。
本の話がたくさん出来て…。
友達が出来たみたいで本当に嬉しかった。」


「…茉莉!俺は…」


俺は…?


俺は今…何を言おうとしたんだ?


「だけど裏で高杉君は一人で悩んでいた。
そんな高杉君にあたしは何もしてあげられなかった。」


「…茉莉。」


…そうだよ。


あの図書室は俺のゆういつの場所だった。


茉莉と一緒にいたあの時間だけが俺が自由になれた時間だった。


「…茉莉。」


「…あたしあなたから告白された時、本当は嬉しかった。
でもあたしは…
あなたが鮫島から目を付けられているって知って
怖くて…
あたしも同じ事されたらどうしようって
自分の事ばかりしか考えてなくて
…あなたを突き放した。
本当にごめんなさい…。
あたしは、更にあなたを苦しめた。」


「茉莉、違う…俺は!」


俺は何を言うつもりなんだ。


元々茉莉の家を憎んでいたんだ。


復讐する為に茉莉に近づいた。


その事実は消せないのに…。



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