同居相手はまさかの！？

「だから、あの会場で初めて会った時、
最初はあたしが振った腹いせに復讐をしたんだと思ってた…。
でも…違ったんだね…。
全てはあたし達の家庭を壊す為だったんだね…。」


「………」


何も言えなくなっていた。


「お母様の事、本当にごめんなさい…。
謝っても謝っても、高杉君の傷が癒えないのは分かってる！
でも今のあたしは謝ることしか出来ない！」


そうだ。


茉莉が謝った所で何も出来ない…。


茉莉はただあの小野田の娘。


このことには関与していなかったんだ。



「…茉莉。」


「…高杉君がこの任務を終わらせたいのも分かってる…。
でも…！」


…分かってる。


俺だって本当はこんな事したくない。



「…どんなに最低な姉でもあたしにとって大事な姉さんなの！
…家族なの！」


…そうだよな。


茉莉にとっては一人の大事な姉だもんな。


俺も兄貴がいてるから分かる。


どんなに最低でも、家出したとしても


俺の兄貴は一人だけだ。


「………」


「…だから姉さんの事は協力出来ない…。
ごめんなさい…。」