同居相手はまさかの!?
そう言った菅原課長の顔は少し曇っていた…気がした。


「そういえば先月奥様、お誕生日でしたよね?」 


「え?ああ…。…よく覚えてるな。」


「…確か【イカリソウ】がお好きでしたよね?」


「すごいな、小野田は。花までちゃんと覚えてるんだな。」


「昔から記憶力だけは…何故か。菅原課長の奥様ってどんな方なんですか?」


あたしは、写真でしかまだ見たことがなかった。


以前、写真を見せて貰った時はガーデニングが趣味なのかイカリソウを抱えて写っていた。


優しそうな奥様だった。


「…優しい人だよ。」


そう言った菅原課長の顔は再び曇っていた…気がした。


その時


「…お待たせ致しました!」 


注文した料理が来た。


「こちら、赤ワインとマルガリータと冬野菜のパスタとアボガドサーモンマリネのサラダです。」


「ありがとうございます。」


「それでは失礼致します。ごゆっくりどうぞ。」


そう言って店員は立ち去った。


「…食べるか。」


「はい!」


そしてあたし達は来た料理を順番に食べていった。


「頂きます。…!おいしい!」


「良かった。」


そう言って菅原課長はニッコリと笑った。


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