同居相手はまさかの!?
『…藤堂君のお父さん?』


『茉莉、あの男に会ったの!?』


『…会ってないよ。』


『良い茉莉、絶対に藤堂君に会っちゃだめよ!!
あの子は私達の家庭を壊そうとしてるんだから!』


『…ムリだよ。』



『…茉莉?』


あたしはもう高杉君に恋に落ちた。


どんなに忘れようと思っても忘れられない…。


『茉莉!?』


プッ


ツーツーツー


あたしは電話を切った。


この数日間…あたしは高杉君を忘れようと思った。


…でも



ダメだった。


どんなに忘れようとしても


身体が、声が、抱きしめられた腕が、


あのキスが…。


…忘れさせてくれなかった。


…いっそ、出会わなかったら良かったんだ。


後からこんなにも、こんなにも、好きになるなら…。


最初から…。



その時


ドンドンドン


扉が叩く音がした。


「小野田さーん、お話し良いですかー?」


…来た!



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