同居相手はまさかの!?
葵の言った言葉にあたしは涙を流した。


『茉莉は何も悪くないんだから、謝らなくて良いの!
…そりゃあ茉莉のお姉さんは友莉さんだけど…
でも茉莉は茉莉でしょ?』


葵…。

『グス…っ…あ、ありがとう…。葵。』


『茉莉は一人じゃないんだからね?』


『う…ん…。』


あたし、本当に良い友達を持ったな…。


『ところでさ茉莉…こんな時に申し訳ないんだけど…。』


『ん?』


『今度の日曜空いてる?』


『日曜?空いてるよ何で?』


『…ライブ付き合って欲しいの』


『ライブ!?』


『ほら、あたしあんな事があったじゃん…?』


『ああ…。』


『やっぱり彼の事忘れられなくて…。
でもさ、ぽっかり空いた穴をいつまでも空きっぱなしじゃダメじゃん…?』


『うん…そうだね…。』


『だからライブでも行って忘れたいわけ。
違う事で塞ごうかな?って』


葵は本当、たくましいな…。


あたしもいつまでも空いたままじゃダメだよね…?


『分かった、付き合うよ!』


『ありがとうー!じゃあチケットの詳細送っておくね!』


『うん、待ってる』


そしてあたしは電話を切った。
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