同居相手はまさかの!?
「茉莉!何やってたの!!」


葵が立っていた。


「…行かなくちゃ。あたし…」


「茉莉!?何を言ってるの!?」


「高杉君が…危ない。」


「高杉?もしかして同居の男?
何言ってんの!?あいつは詐欺でしょ!
あたし達は騙されかけたんだよ!?
忘れたの!?」



…確かにあたしは騙されかけた。


でも…高杉君はあたしに最後の電話を掛けてきてくれた。


その一つ一つの言葉に嘘はないように見えた。


「…茉莉。何があったか知らないけど
あたし達がされた事忘れたの?
あたし達はDestinyの鴨だったんだよ?」


…分かってる。


それでも…!


「それでもあたしは彼が好きなの!」


「茉莉!?」


そしてあたしは雨の中走った。


「ハア…ハア…。」


音楽を聴けば、ぽっかり空いた穴は埋められる。


でも…。


修復は自分でしない限り、また空いてしまう。


「タクシー!!」


キッ


「株式会社Destinyまでお願いします!」

あたしが自分から動かないと…。

穴はまた開いてしまうんだ!
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