同居相手はまさかの!?
【友也side】


「あの…高杉友也さんですよね…?」


「はい。…すみません。こんな事になってしまって」


「いえ…。」


「あの…私…。ずっと謝りたくて…。
本当ごめんなさい…。
なんとお詫びをしたらいいか…。」


「………」


茉莉と出会う前までは、俺はこの人を憎んでいた。


だけど…


この人だって今は被害者だ。


「…もう良いですよ。」


「本当にごめんなさい!…私…なんてバカな事を…。」 


「俺は最初、あんたを憎んでいた。
あんたが俺の母親を殺した。
ずっとそう思って生きてきた。」


「…本当にごめんなさい。」


「…あんたの妹が茉莉だと知った時、俺は復讐を遂げた。
俺があんたの妹に手を出して
それで俺の所みたいにむちゃくちゃになれば良いと思った。」


「……憎まれて当然…よね。」


「…でも。…出来なかった…。」


「…え?」


「こんな事したって母さんが戻ってくることも…。
何の意味もないのに俺は…気づけなかった。
あんたの妹が教えてくれたんだ。」


「茉莉が??」


「茉莉と出会う前で俺は復讐の事しか考えてなかった。
この会社に入ったのも、茉莉に近づいたのも
復讐する為だった。
だから、押す所は押して、ひくところはひいて
俺は壁をつくってた。
でも茉莉はいともかんたんに壁を壊した。」






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