同居相手はまさかの!?
「は、はい!」


(何、何なの…。)


「…今って本読んでも大丈夫ですか?」


「え…あ…はい。」


「…ありがとうございます。」


そう言ってメガネの男子は棚から一冊の本を取り出し
読み出した。


(うっ…知らない男子と二人なんて…。名札が…緑?同級生か…。)


その時あたしは、その男子が読んでいた本が目に止まった。


(あ…その本)


「あ…それ…。」


思わず口に出してしまった。


「…知ってるんですか?」


(…しまった!)


だけどあたしはその時、その男子が怖くなかった。


気づいたら話していた。



「昔…読んでたので。…本、好きなんですか?」


「…はい。好きです。ここは落ち着けるゆういつの場所ですから…。」



「そうですか。」



「あの…。お名前は?」


「あ…小野田茉莉です。」


「…藤堂友也です。」


「あ…。よ、よろしくお願いします…。」

「こちらこそ…。」

これが最初のあたしと藤堂君の出会いだった。
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