同居相手はまさかの!?
そして、彼はよく図書室に来るようになった。
あたし達は時々、本について話すようになった。
それだけが、ゆういつあたしの楽しみになっていた。
彼と話してからあたしはうまく話せるようになり
そして友達が出来た。
移動教室に向かっていた途中、
階段から声がした。
「おい藤堂。お前これやっとけよ!」
「え…ちょっ」
「あ"?何お前、俺に逆らうのかよ?」
「や、やめて…」
その声を聞いた瞬間、昔の自分を思い出した。
足が震えた。
「茉莉どうしたの?」
「え…?いや…。」
「てか何か階段、騒がしくない?」
「この声、藤堂でしょ?可愛そう…。
鮫島に目つけられたんでしょ?
茉莉も藤堂にかかわらない方が良いよ?
鮫島に見つかったら女でも容赦しないから…。」
「わ、分かった…。」
それからあたしは藤堂君とあまり関わらなくなった。
図書委員の仕事をしていたその時
ガラガラ
ドアが開いた。
振り返ると藤堂君が入ってきた。
(…藤堂君。)
あたしは目を逸らした。
藤堂君はそんなあたしを見て驚いていた。
その時
「…何で目逸らすの?」
そう言って藤堂君は口を開いた。
「…逸らしてないよ。」
「じゃあ目見てよ!小野田さん!」
あたしは藤堂君の目を見る事が出来なかった。
「…僕、何かした?」
…違う。何もしていない。
あたしが臆病だからだ。
「藤堂君は何も悪くないよ!」
「じゃあ何で、目逸らすの?何でそんな泣きそうな顔してるの?」
「それは…。」
言えないよ…。
「ほっといて!」
「好きな人が泣きそうな顔してるのにほっとけるわけないだろ!!」
(…えっ?)
「…小野田さんが好きなんだ。ここで初めて会った時からずっと…。」
あたしもここで会ってから、藤堂君の事どんどん好きになっていた。
「…藤堂君。」
その時
《茉莉も藤堂に関わらない方が良いよ?
鮫島に見つかったら女でも容赦しないから…。》
あの言葉があたしの中で蘇った。
「…ごめんなさい!」
あたしはそう告げ、図書室から出た。
そしてトイレで涙を流した。
本当はあたしも藤堂君が好き。
だけど…。
あたしは、もし次に自分がターゲットになってしまったら…
…そう思うと怖くなった。
本当の気持ちを隠して、自分を守った。
それから藤堂君とはもう、何も話さないまま卒業を迎えた。
あたし達は時々、本について話すようになった。
それだけが、ゆういつあたしの楽しみになっていた。
彼と話してからあたしはうまく話せるようになり
そして友達が出来た。
移動教室に向かっていた途中、
階段から声がした。
「おい藤堂。お前これやっとけよ!」
「え…ちょっ」
「あ"?何お前、俺に逆らうのかよ?」
「や、やめて…」
その声を聞いた瞬間、昔の自分を思い出した。
足が震えた。
「茉莉どうしたの?」
「え…?いや…。」
「てか何か階段、騒がしくない?」
「この声、藤堂でしょ?可愛そう…。
鮫島に目つけられたんでしょ?
茉莉も藤堂にかかわらない方が良いよ?
鮫島に見つかったら女でも容赦しないから…。」
「わ、分かった…。」
それからあたしは藤堂君とあまり関わらなくなった。
図書委員の仕事をしていたその時
ガラガラ
ドアが開いた。
振り返ると藤堂君が入ってきた。
(…藤堂君。)
あたしは目を逸らした。
藤堂君はそんなあたしを見て驚いていた。
その時
「…何で目逸らすの?」
そう言って藤堂君は口を開いた。
「…逸らしてないよ。」
「じゃあ目見てよ!小野田さん!」
あたしは藤堂君の目を見る事が出来なかった。
「…僕、何かした?」
…違う。何もしていない。
あたしが臆病だからだ。
「藤堂君は何も悪くないよ!」
「じゃあ何で、目逸らすの?何でそんな泣きそうな顔してるの?」
「それは…。」
言えないよ…。
「ほっといて!」
「好きな人が泣きそうな顔してるのにほっとけるわけないだろ!!」
(…えっ?)
「…小野田さんが好きなんだ。ここで初めて会った時からずっと…。」
あたしもここで会ってから、藤堂君の事どんどん好きになっていた。
「…藤堂君。」
その時
《茉莉も藤堂に関わらない方が良いよ?
鮫島に見つかったら女でも容赦しないから…。》
あの言葉があたしの中で蘇った。
「…ごめんなさい!」
あたしはそう告げ、図書室から出た。
そしてトイレで涙を流した。
本当はあたしも藤堂君が好き。
だけど…。
あたしは、もし次に自分がターゲットになってしまったら…
…そう思うと怖くなった。
本当の気持ちを隠して、自分を守った。
それから藤堂君とはもう、何も話さないまま卒業を迎えた。