キミの笑った顔が好き
こんなに冷たい彼を好きになったのは文化祭が終わって、1週間が経った頃だった。


***


『早瀬ー、悪い。このプリントをバスケ部の顧問である田村先生のところに持って行ってくれないか?』


放課後、杏奈ちゃんの名前を呼んで頼みごとをする担任の先生。

『はい!わかりました。』

杏奈ちゃんは嫌な顔1つせず、笑顔を浮かべた。


今から杏奈ちゃんは春人とデートだ。

プリントなんて運んでいたら遅くなってしまう。
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