あなたの運命の人に逢わせてあげます
Last Chapter

夫の元へ帰すのは断腸の思いだったが、美咲が先刻(さっき)、おれの部屋から帰っていった。


゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚


ホテルから出た後、彼女はスーパーで効率よく買い物をし、おれの部屋のほとんど使われていないキッチンで手際よく料理をした。

メニューは、焼き魚・きんぴらごぼう・だし巻き玉子にごはんと味噌汁だった。

見た目はまったく料理ができなさそうな美咲が、和食を作ったというのも意外だったが、冷蔵庫にあったチーズをつまみながらビール片手にテレビを観ていたら、いつの間にかテーブルの上にできあがった料理が並んでいたので、ものすごく驚いた。

やはり「奥さん」なのだ。

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