あなたの運命の人に逢わせてあげます
Epilogue
佳祐との通話を切ってから、おれはデスクの上のノートPCを立ち上げた。
まず、ネットショップで超薄のを探し、注文する。
今日は美咲に多大なる迷惑をかけてしまった。
安全な日だとは言っていたが。
男子たるもの、やはり「有事」に備えて、いつも財布の中にでも入れておくべきだった。
それから、おれを美咲に再会させてくれた……かどうかは、本当のところはわからないが……お気に入り登録してある「あなたの運命の人に会わせてあげます」サイトをクリックした。
一応、彼女にもそれとなくこのサイトのことを尋ねてみたが、
「なに、それ?」
と犬のような邪気のない目で逆に問い返されてしまった。
それに、今日美咲の帰り際にお互いのLINEのIDやメルアドを教え合うまで、彼女はおれのをまったく知らなかった。
だから、手がかりはあのサイトだけだ。