あなたの運命の人に逢わせてあげます
Chapter 3
朝飯にトーストとコーヒーをとってから、顔を洗い、ヒゲを剃り、着替えを済ませ、おれは部屋を出た。
PCに届いたメールで指定された場所のイタリアンカフェへ、心なしか足早になる。
だから、「運命の人に会える時間」より早く着いてしまった。
とりあえず、窓際のテーブルへ座り、アイスコーヒーをオーダーする。
窓の外をぼんやり眺めると、いろんな人たちが行き交っていた。
この一人ひとりに、かつて引き裂かれた「片割れ」がいるかもしれないのか、と思うとなんだか不思議な感じがする。
おれは果たして、本当に今日、その「片割れ」に会えるのだろうか……