あなたの運命の人に逢わせてあげます
Chapter 4
届いたのはウェブメールではなく、通信会社のメルアドのものだったのだ。
だが、しかし、今はそんなことは言ってられない。とにかく一刻も早く、変更になった場所へ向かうしかない。
新しい指定先は、インド料理のレストランだった。
メールには、最近この駅周辺の再開発でできたタワービルの名と階数もあって、どうやらそこにあるらしい。このビルだと、確か先刻までいたカフェからは、駅をはさんで反対側のはず。
おれは、最短距離で突っ切るために連絡通路へ走った。
ところが、駅に直結するデパートの建て替え工事にともなって、通行止めになっているじゃないか。
「……くそっ!」
すぐさま踵を返し、駅の周囲をぐるっと回る迂回路を駆け出した。