あなたの運命の人に逢わせてあげます

次の朝、クラスを超えておれと彼女のことが話題の中心となり、騒然となっていた。

てっきり、夕べおれがあんなことを口走ったからだと思っていたが、それだけではなかった。

夕べ、女子の方でも同じ「儀式」が行なわれていて、彼女が告げたのはおれの名前だった。

低学年のころと比べるとずいぶん話しやすい雰囲気になった彼女だが、それでもおれの名前を引き出すまで女子たちはずいぶんと苦労したらしい。

「律儀」な女子たちは、全員がちゃんと「発表」しないと、とても眠れる雰囲気じゃなく、彼女は仕方なく「口を割った」みたいだ。

< 38 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop