あなたの運命の人に逢わせてあげます

ある夜、佳祐がビールを飲みながらタブレットでネットサーフィンして、あちこち彷徨(さまよ)っていたら、

【あなたの運命の人に逢わせてあげます】

という奇妙なサイトに迷い込んだ。

怪しいと思いつつも、酒も入っていい調子だったので、遊びがてら申し込んでみた。

どうせ、新手の風俗だろうと思っていた。

朝起きると、スマホにメールが来ていて「運命の人に会える日時と場所」が記されていた。

確か、ウェブメールのアドレスは知らせてもスマホの方はLINEのIDはもちろんメルアドも知らせてなかったはずだが、と訝しげに思ったが、酔っていたから覚えていないのだろう、とさほど気に留めなかった。

それより、「紹介料」といってとてつもない金を要求されたらどうしようと、そちらの方が気になった。

そして、その日がやってきた。

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