あなたの運命の人に逢わせてあげます
「で、紹介料は?いくら払ったんだ?」
おれがそう尋ねると、
『それが、タダなんだ……っていうか、メールが来たのは結局、あのときのたった一回だけだったからさ』
佳祐は腑に落ちない様子で答えた。
おれはますます香里が怪しい、と思った。
オンナってのは普段はおしゃべりなくせに、そういうことにかけては口が堅いからな。
まともに訊いたところで決して口を割らないだろう。
文字どおり「おめでたい」佳祐にはわからないだろうが……
おれのそういう気配を察したのか、佳祐はありえないことを言いだした。
『和哉……おまえ、自分もやってみればいいじゃん』