あなたの運命の人に逢わせてあげます
Chapter 10
壁一面に、ずらりと並んだ部屋の写真パネルを目の前にして、
「……どこにする?」
おれは腕組みしながら美咲に訊いた。
「……ほんっとに相変わらず、強引なんだから」
美咲は呆れ果てた口調であったが、自らの人差し指で、あるパネルの下のボタンへタッチした。
天蓋が付いたベッドのある、アラビアンナイトに出てくるような部屋だった。
すぐさま、その部屋への道順の矢印が点灯し、おれは美咲の腰に手を回して部屋へ向かった。