あなたの運命の人に逢わせてあげます
美咲がバスルームから現れた。
団子頭の髪を下ろし、バスタオルで身を包んでいる。
「……ちょっと、明る過ぎるんじゃない?」
蛍光灯の煌々とした光の中で、照れくさそうな笑みを浮かべていた。
美咲はベッドの隅にピンと背筋を伸ばして腰を下ろし、ベッドボードの調節パネルをいじって光を落とし始めた。
そんなことするより早くこっちへ来い、と思ったが、
「顔が見えなくなるまで暗くするなよ」
おれは苦笑しながら言った。
「あたしもこの歳だから、真っ暗にして、なんてもう言えないよ」
美咲がおれの方をちらりと見て、首を竦める。
だが、もともと童顔な彼女は、年齢よりずっと若く見えた。