あなたの運命の人に逢わせてあげます

オレンジ色の仄暗い灯りになると、美咲は背を向けて、身につけていたバスタオルをはらりと床へ落とした。

くっきり見える肩甲骨の辺りにも、キュッと引き締まった腰のくびれの下にも、下着はなかった。

(たま)らずおれは、後ろから、(あら)わになった美咲の素肌を抱きしめた。

小さな美咲はすっぽりと、おれの身体(からだ)に包み込まれる。

すかさずベッドの中へ美咲を引き込み、仰向けにさせる。

あわてた美咲が起き上がろうとするところを馬乗りになる。

そして、美咲の身体を上から見つめた。

成長期の真っ最中に離れて以来、現在の美咲があまりに華奢な体型だったので、子どもの頃のままの身体だと思っていたが、違っていた。

丸みを帯び、成熟した、大人の女性の裸身だった。

特に乳房は、ほかの細い部位からは想像できないくらい、大きく育っていた。

なのに、髪を下ろして市松人形のような髪形になった美咲は、一段と若く……幼く見えた。

心に込み上げてくるものを押さえ切れず、おれは美咲のくちびるへ、自分のくちびるを荒々しく押しつけた。

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