あなたの運命の人に逢わせてあげます

終わったあと、隣で身を横たえた美咲がつぶやいた。

「……あたしね……魚住くんにお礼言わなきゃって、ずっと思ってたんだ」

おれは美咲の肩を抱き、自分の腕の中に引き寄せた。

「なんだよ。もしかして……今のが『お礼』だったのか?」

おれは美咲の耳元で悪戯(いたずら)っぽく訊いた。

彼女はすぐさま、

「まさか」

と、無邪気に笑って否定した。

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