あなたの運命の人に逢わせてあげます

「あたし、あの頃、学校にいる時だけがホッとできる時間だったんだ……魚住くんが毎日……あたしにおもしろい話をしてくれた……あの時間だけが……」

美咲はおれの腕の中で肩を震わせた。

おれの心にまた、抑え切れないものが込み上げてきた。

「美咲……」

おれは初めて彼女を下の名前で呼んだ。

そして、美咲を仰向けにして、また馬乗りになった。

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