あなたの運命の人に逢わせてあげます

ついに、美咲は顎を上げて、一声(いなな)いた。

それが銃爪(ひきがね)となって、おれの中で臨界点を超えたものが、堰を切って、美咲の胎内(なか)へ解き放たれた。

おれたちは抱き合ったまま、シーツの上に崩れ落ちていった。

そのとき、おれの腕の中で、

「……うそつき……約束はどうなったのよぉ……」

まだ息の荒い美咲が、恨むような目で言った。

だが、そのあと、

「……夫もこんなふうにわたしを抱いてくれていたら……」

ぽつりと、つぶやいた。

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