皆にはナイショ♡
今年も友チョコやら義理チョコを作りつつ本命チョコもちゃんと準備した。


飯村くんに返事をする日のバレンタイン当日の登校日。



朝から学校はいつもより浮足立った雰囲気を醸し出している。


恋愛事のイベント日はやはり女子も男子も浮つくのだろう。



私は何かあると困るから学校では涼くんに渡さずに帰ってから渡しに行こうと考えて本命チョコは持ってこなかった。

持ってきてるのは義理チョコと友チョコのみだ。


もちろんその中には飯村くんのは入れていない。
彼の気持ちにしっかり答えるなら答えはもちろんNOだから。


言われたとおりに義理も用意しなかった。

期待させちゃいけない。


私はずっと涼くん一筋で来ていて、涼くん以外の人とのお付き合いなんて考えられないくらい涼くんが大好きだから。


そこに誰かの入り込むスキは皆無である。



それでも、告白された相手を振らなきないけないというのは気分を重くするものだった。
好きな人と付き合う幸せを知ってからは余計に気が重い。


好意を向けられて嫌な気はしない。

けれど、その好意には答えられない自分。
彼氏が居ること位は伝えて諦めてもらおう。

簡単じゃないのは分かってるけれど、そうとしか答えられないし・・・


グルグルと考えてるうちにしっかり外履きから上履きに履き替えて自分の教室3年2組にたどり着く。
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