不機嫌なジェミニ
1月の半ば。
「トウコちゃん!
コンテストで新人賞の次点に選ばれてる!!」
スマホを握りしめた蘭子さんが大声を出して『D』の部屋に入ってくる。
「へ?…本当ですか?」
コーヒを淹れて、配っていた私はセイジさんの席の前で振り返る。
「本当だよ。すごい、やったね!トウコちゃん!!」
と蘭子さんが私に抱きつき、ぎゅうぎゅう抱きしめる。
セイジさんがコーヒーの並んだトレイを間一髪で掴んでホッとした表情を見せ、
「そうかー。よかったね。
あのチョーカー、素朴だけど良いなって俺も思ってた」
とセイジさんが微笑む。
「あー、先を越されたかー」と吉岡さんが天井を見上げる。
「吉岡さんの作品は出したクラスが違うから…新人の枠じゃないし、
ミドルクラスは応募作品も沢山あったし…」
と蘭子さんが慰めるように言う。
「吉岡の作品も講評が付く20作品の中にあったよ。」
とジンさんとレンさんがが部屋に入ってくる。
講評の書かれたファックス用紙を持っていたジンさんが吉岡さんに手渡し、
「良い評価だ」と微笑み、
蘭子さんに抱きしめられたままの私の前に立って、
「トウコ、おめでとう」
と私の頭をワシャワシャと撫でる。
「…あ。ありがとうございます」
と言うと、嬉しそうに微笑んでくれた。
「トウコちゃん!
コンテストで新人賞の次点に選ばれてる!!」
スマホを握りしめた蘭子さんが大声を出して『D』の部屋に入ってくる。
「へ?…本当ですか?」
コーヒを淹れて、配っていた私はセイジさんの席の前で振り返る。
「本当だよ。すごい、やったね!トウコちゃん!!」
と蘭子さんが私に抱きつき、ぎゅうぎゅう抱きしめる。
セイジさんがコーヒーの並んだトレイを間一髪で掴んでホッとした表情を見せ、
「そうかー。よかったね。
あのチョーカー、素朴だけど良いなって俺も思ってた」
とセイジさんが微笑む。
「あー、先を越されたかー」と吉岡さんが天井を見上げる。
「吉岡さんの作品は出したクラスが違うから…新人の枠じゃないし、
ミドルクラスは応募作品も沢山あったし…」
と蘭子さんが慰めるように言う。
「吉岡の作品も講評が付く20作品の中にあったよ。」
とジンさんとレンさんがが部屋に入ってくる。
講評の書かれたファックス用紙を持っていたジンさんが吉岡さんに手渡し、
「良い評価だ」と微笑み、
蘭子さんに抱きしめられたままの私の前に立って、
「トウコ、おめでとう」
と私の頭をワシャワシャと撫でる。
「…あ。ありがとうございます」
と言うと、嬉しそうに微笑んでくれた。