不機嫌なジェミニ
恭子さんはマーメイドスタイルの上品なドレスにシンプルなパールのピアスにネックレス。
指には大きなシンプルなダイヤモンド。

私はプリンセスラインの大きくスカートが膨らんだスタイル。
もちろんアレキサンドライトの婚約指輪にネックレスにイヤーカフもつけている。
私のジンさんの妻としての正装って感じだろうけど、これからも増える予定なので、これからは選んで付けなくてはならないだろう。
ごちゃごちゃと付けすぎないようにしよう。と心に誓う。
(ジンさんはもちろんイヤーカフを付けている)

本日は更に結婚指輪も付ける予定だし…


趣(おもむき)が随分と違う花嫁だけど、

真っ白いチャペルで

双子の新郎はそれぞれに満足そうに隣に並んで誓いの言葉を待っている。


4人並んだ新郎新婦は珍しいよね。


私達は順番に誓いの言葉を述べ、一緒に誓いのキスをする。


ジンさんは背の低い私に屈み込みながら深く唇をつける。


「そこの双子、キスが長い」と蘭子さんに笑われ、

やっとレンさんも、ジンさんも唇を離してお互いの新婦に微笑みかけている。


どうやら愛情過多な新郎達だって周囲にわかってしまいそうだ。

私と恭子さんは顔を見合わせ、微笑んでまた、新郎を見上げる。


私はとても幸せだ。


私達は幸せな始まりを告げる鐘が鳴り響くのを

手を固く繋ぎあって聞き、

双子の新郎は打ち合わせをしていたかのようにもういちど、2人の新婦に甘くくちづけをした。


〜f in〜






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