タイムリープ
「この後も、仕事がんばってね」
「はい」
斎藤さんとは結局会話だけで終了し、特に風俗らしい仕事はしてなかった。話した会話も、至ってシンプル。
好きな食べ物の話とか、好きな小説の話とか。私が仕事の話やプライベートの話を持ちかけると、斎藤さんが嫌そうな顔になるので出来なかった。
「ねぇ、ちょっと入っていい?」
「はい、どうぞ」
一通りの仕事が終わって個室でゆっくりしていると、私の視界に美しい女性の姿が映った。
黒いミニスカートからすらりと伸びた細くて白い美脚に、ベージュ色に染めたなめらかなストレートヘア。薄く化粧をしており、大手なだけあってきれいな女性が在籍している人が多い。