魔王
「政彦さーん、消えちゃったのよお~~
…あら、ハリマオちゃんも一緒!?」
猫好きな美代子は、顔見知りの野良猫を見ると目じりを下げた。
「…何が消えたんですか?」
「それがねー…ウッ!」
明らかに動揺しているが、今更『ペット禁止』に気づいたのか、言葉の辻褄を合わせた。
「あ! あの、おしょーゆ、きれちゃったのよ!!」
「…そうですか、それはたいへんでしたね」
「アハハハ、そうなのよ~…あ、播磨尾ぉー」
友人の無事を見届けた野良猫は足音無く走り去った。
「それより、もう9時なので、夕飯を食べたいのですが」
猫好きと言っても、眼前の人間の家族の方が大事である。
美代子は居なくなった子猫を疑問に思いながらも、夕食の支度を始めた。
…あら、ハリマオちゃんも一緒!?」
猫好きな美代子は、顔見知りの野良猫を見ると目じりを下げた。
「…何が消えたんですか?」
「それがねー…ウッ!」
明らかに動揺しているが、今更『ペット禁止』に気づいたのか、言葉の辻褄を合わせた。
「あ! あの、おしょーゆ、きれちゃったのよ!!」
「…そうですか、それはたいへんでしたね」
「アハハハ、そうなのよ~…あ、播磨尾ぉー」
友人の無事を見届けた野良猫は足音無く走り去った。
「それより、もう9時なので、夕飯を食べたいのですが」
猫好きと言っても、眼前の人間の家族の方が大事である。
美代子は居なくなった子猫を疑問に思いながらも、夕食の支度を始めた。