今宵浮かぶは陰陽の名
「おっはよー!」「今日の宿題やってきた?」
「しまった…、小テストの勉強忘れた!」






いつもと変わらない日常


いつもと変わらない戯言


いつもと変わらない空気


いつもと変わらない空間





そんな、日常が突然壊されるなんてあっていいわけがない。






「みんなおっはよ~!!
 あっ!!藍ちゃんもおはよ~!!」

元気な声を教室中に響かせるのは、白志野誠
クラスで不人気な藍に話しかけるのは、日常からあってはないらない行動である



「誠くん!おはよう!
 あと、このクラスに”藍ちゃん”なんて人いないよ~?」


小バカにしたような発言をするのは、このクラスの女帝
小野屋 桜子(オノヤ サクラコ)と、その取り巻きたち



「えぇ?ここにいるじゃん!藍ちゃん!」


藍の肩をポンと触りながら、無邪気な笑顔で答える誠
そんな”非日常的”な出来事に藍は吐き気さえ覚えていた




『ちょっと…、白志野。やめて。』


短文で答えた、その言葉にいち早く反応したのは
誰でもない桜子である







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