今宵浮かぶは陰陽の名
チャイムの音と共に担任教師が教室に入ってきた。
「よーし。今からホームルーム始めるぞー。
…っと言いたいが、今日はみんなに朗報だー!」
「転校生がやってくるぞー!しかも4人な。」
ニコニコ笑いながら担任教師が発言する。
”転校生”
その言葉に男も女もどんな人なのか想像しながらその登場を待った。
「おーい。入ってこーい。」
ガラッ
「「「「「「キャァァァァァァァ!!!!」」」」」」
女生徒の叫び声に藍は顔をしかめる。
『(…っるさい。)』
藍は興味がないように顔を机に伏せた。
「おい、自己紹介しろー。」
「琴羽野 朱弦(コトハノ シュゲン)。よろしく。」
「清水 玄志(シミズ ゲンシ)です。よろしくお願いします。」
「白志野 誠(ハクシノ マコト)だよ~!」
「時宮 青矢(トキノミヤ セイヤ)です……。」
それぞれの自己紹介を行っている間、藍は夢の中に入っていた。
4人の視線が藍に注がれているとも知らずに…